未来の自分を見るかのように・・・

定時制高校に通っていた20代の頃、街でホームレスの人を見かけると他人事には思えなかったですね。「あれは未来の自分の姿かもしれない」って感じで。
何せあの頃の月収は7~8万円程度。そこから生活費諸々を差し引くと何も残らない訳で。「今更高校を卒業した所でどうなるものでもない、マジで俺もああなってもおかしくない」って思うと背筋がゾクゾクしたものです。
でも就職して生活に余裕が出てくるとそういった気持ちになることはなくなりました。ある程度の金を持ったことで不幸な未来を遠ざけたってことでしょうね。

だけど今、老人ホームの入所者を見てあの頃と同じような気持ちになってる訳です。「俺もこうなるかもしれない」って。
・・・いや、自分が年老いることくらい誰だって想像つくし、当たり前のことなんですけど、40才を過ぎるとよりリアルに感じられるというか。
鼻からチューブ入れられて栄養を注ぎ込まれ、手足は拘縮してまるで動かない。言葉を発することも出来ず、ただ苦しそうにうめき声を上げている。恐らく当の本人も若い頃に自分がそんなことになるとは思ってもみなかったことでしょう。そして私にもそういう未来が来てもおかしくない。「これは未来の自分の姿かもしれない」って思うとゾクゾクしたって訳です。利用者のそういった姿が他人事には感じられない年齢になったってことですね。

でも彼らは老人ホームで虐待もされず(少なくともウチの施設ではあり得ない)手厚い介護を受けられるだけマシなんじゃないかな。私たちの未来はもっと過酷なモノになると予想されるしね。

どんな人でも社会的弱者になる時が必ず来ると肝に銘じておくべきですね。

それではまた。


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