定時制高校時代

前回までのあらすじ  高校中退後、自堕落な生活を続けていた参四郎であったが、何を思ったか、定時制高校入学を決意する。

24才の春、定時制高校に入学しました。成人特例というのがあって、作文を書いただけで入学できました。PM5:30から学校なので、学校の近くのスーパーでバイトをしていました。月収は7~8万円ほど。そこから食費、交通費、携帯代、たばこ代、年金等を支払うと何も残らないですよ。なので、高校時代はパチスロを封印していました。平日は学校があるし、土日はバイトを休めないし、とにかく丸一日休みの日がないというのがホントにキツかったですね。こんな思いをして学校を卒業しても、人生何も変わらないのではないかと、常に思っていました。

定時制高校がどんな所か一言でいうと・・・トンでもない所です。普通の高校では絶対に務まらないようなトンでもないヤンキーが半分、引きこもり系の生徒が半分といった感じで、一緒のクラスにするのがとても可哀そうに思いました。共通して言えるのは、「貧しい家の子」が多いということ。先生と生徒のやり取りで、「口座から授業料が引き落とせない」みたいな会話が聞こえてきたりして、やるせない気持ちになりました。

もうとにかくメチャクチャで・・・。授業中に携帯でパチスロゲームしてる奴、おやつ食べてる奴、床に寝転んでる奴。些細なことで乱闘が始まったりする訳ですよ。で、年長者である私に「参四郎さん、なんとかしてよ」みたな感じで頼んでくる訳です。「俺に振るんじゃねーよ!」と、内心思いつつ、上手いこと言いくるめて仲裁したり。ホント大変でしたよ。

同じクラスに61才のおじさんがいて、学校の帰りにご飯を食べに行ったりしてまして。で、おじさんが「あいつらはホントに困った奴らだ、家が貧乏だったらグレてもいいのか!」みたいなことを言うんですけど・・・やっぱり彼らに罪はなく、可哀そうな存在だと私は思うんですよ。貧しいが故に、幼少期に辛い思いをしてきたことは容易に想像出来るし、そんな彼らが非行に走ったとして、誰が非難できるというのでしょうか。子供は親を選べない訳で。彼らをそんな風にした社会が悪いのだと思います。

誰もがまっすぐに生きていける訳ではないのです。  つづく

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