どうも。参四郎です。
なんか汚い話で申し訳ないんですけど、これは私が感動した話です。
今から約10年程前。当時勤めていた福祉施設によく嘔吐する利用者が居まして。普段は大丈夫なんですけど嘔吐が始まると数日間その状態が続き、ご飯も食べられないし薬も飲めなくなるんですね。
ある日、その人がえずきだして今にも吐きそうって状態になりまして。私はそれを見て「ああヤバい、吐きそうだ、洗面器はどこだっけ」って感じでアタフタしてたんですよ。そしたらある職員が静かにその利用者に歩み寄って両手を差し出し・・・
素手でゲロを受け止めたんです。
・・・感動しました。他人の嘔吐物を素手で受け止められる人がどれだけ居るというのでしょうか。
勿論、嘔吐物を素手で触るっていうのは衛生上良くない訳です。ノロウイルスとかの可能性もありますからね。嘔吐物の処理は手袋、マスク、エプロンをして次亜塩素酸ナトリウムで消毒するっていう正しい手順がある訳です。でも、そういった理屈を抜きにして私は感動した訳です。「なんて優しい人なんやろうか」ってね。
福祉関係の職員って大体「ご利用者様の為に・・・」とか何とか一丁前なことを言って体裁を繕って入社すると思うんですけど、こんなマネを出来る程の優しさを持ち合わせた職員ってまず居ないですよ。大体の職員は近くに洗面器がなかったら逃げ出すかな。まあ「ゲロは手で受けるべし!」とは言わんけど。
その人は暫くして別の法人に移ったんですけど・・・今頃どうしてるんやろうか。
まあ話はそれだけなんですけどね。
それではまた。