続・定時制高校時代

前回までのあらすじ  定時制高校に入学した参四郎であったが、社会の底辺に生きる子供たちの姿を目の当たりにし、深い絶望と憐れみを感じていた。 

定時制高校には幅広い年齢層の生徒が在籍していましたが、やはり一番多いのは現役の15~16才の子たちです。超絶ヤンキー野郎どものことは、前回お話ししましたが、女の子も負けてはいません。駅のホームでタバコを吸いながら競馬新聞を読んでるような子もいて、「どんな女子高生だよ!」と思ったりしました。で、そういう現役の女の子たちが、「参四郎さん一緒に帰ろう!」、「参四郎さんメルアド教えて!」などと、ガンガン言い寄って来る訳です。若い娘って自分の気持ちに正直でいいですね。人間、歳取ってくると素直になれないものなので。とはいえ、一歩間違うと犯罪者になってしまうし、学校をクビになったら元も子もない。ましてや遊ぶ金もなかったので、一定の距離を保ち、良いお兄さんぶってました。

授業で特に印象に残っているのは数学ですね。高校だったら数1とか数2とかじゃないですか。ところが、定時制高校では学力が著しく低い子も多い為、「数学基礎」という教科がありまして。その内容というのが、ホントに一桁の足し算から始まる訳ですよ。

先生:1+1は2やな。3+4は7やな。じゃあ5+7は・・・あれぇ? 指足らへんなぁ。筆算せえよー。

ホントにこんな感じでした。私も「勉強であんなガキ共に負けたら恥だ」という思いから、必死に勉強しました。とにかく、20代の高校在学期間は、私の人生の中で一番勉強した時期でした。内容は殆ど忘れましたけど・・・。そんな感じで月日は流れ、2年生になったのですが、勉強に慣れたこともあり、ある決断をします。

「通信制高校に転学して、あと1年で卒業しよう」。  つづく

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