どうも。参四郎です。
現在私が勤めている法人では人事考課の真っ最中であることは以前の記事にも書きました。で、それに伴って先日、上司との面談があったんですけど・・・どうも考え方に隔たりがあるというか、価値観が違うというか。
因みにその上司は施設の管理者の女性で、看護師でありケアマネージャーでもあるという、正にその道のプロって感じの人なんですけどね。
面談の中で「この施設(有料老人ホーム)についてどう思いますか?」って訊かれたので率直な意見を述べました。
私がこの施設に来て思ったのは「余暇の充実」っていう面が極端に弱いってこと。医療法人っていうこともあってかリハビリ重視なんですよね。一日の流れを簡単に説明すると「朝食→体操→リハビリ→昼食→おやつ→夕食→就寝」って感じで、毎日その繰り返し。「ちょっと外に歩きに行こう」とか「みんなでゲームをしよう」とか、そういったモノが皆無なんですよね。実際利用者も持て余していて、ご飯とリハビリ以外は部屋で寝ていたり、家族との電話のやり取りの中で「何もすることがない」なんて言ったりしている訳です。
この意見に対しては上司もとりあえず認めていて、「今後改善していく必要がある」と感じて頂けたようです。
で、意見の違う所なんですけど・・・
上司は「とにかく利用者には頑張ってもらわなければならない(甘やかしてはならない)、でないと寝たきりになってしまう」って言うんですね。
これに対して私の考えは「年寄りは頑張らなくて良い」ってものなんですね。
例えば足腰がすっかり弱っていてマトモに立てない高齢者がいるとするじゃないですか。その利用者を車イスからトイレに移乗する際「ほら、頑張って!足に力入れて!」みたいな感じで無理やり立たせる訳ですよ。施設側からしたらそれも「自立支援の一環」ってことらしいんですけどね。
私的にはそういうのはちょっと違うかなと。そんな感じで無理に立たせたら利用者は苦痛を感じるだろうし、転倒のリスクもある訳ですよ。60~70代の人ならまだしも、80~90代の人にまでそんなことを求めるのは違うと思うんですよね。そういった人達はこれまでの人生で十分頑張って来た訳ですし「楽な形にしてあげる」のが正解だと思うんですよね。
そんな感じで上司と意見を戦わせた訳です。
結局、想像力が足りないというか、人の痛みが分からないってことになるのかな。自分がその立場にならないと分からない。将来年老いて足が痛くて仕方ないのに周りの人間から「ほら!しっかり立て!」なんて感じで無理やり立たされたらどんな気分か。
少なくとも私はそんなの嫌だな。
それではまた。